超ホワイト企業を退職する話

2019年の初エントリーが退職エントリーなのはどうかとも思ったのだが、むしろ節目にふさわしいかなと思い書くことにした。

 

表題のとおり、今年早々にホワイト企業を退職することになっている。

退職の理由は色々と複合しているので語ると長くなってしまうのだが、大きく下記3点である。

  1. 学習の速度が鈍化してしまっているため、学習のサイクルが早い環境に身を置きたい
  2. 社会的課題の解決に関わるような業務に携わりたい
  3. 福岡で働いてみたい

 

まず1点目、これは職場に伝えている退職理由であると同時に大きなウェイトを占める理由である。

自身のキャリアについて少し書いておくと、Webエンジニア12年で直近2年程は兼務として機械学習エンジニアのさわりのような仕事をしている。

機械学習エンジニアは数名ほどしかいないため、書籍や動画学習メインに、社外の勉強会に少し顔を出すなどしてスキルアップを図ってきた。

個人で学習したことを組織学習に生かすダブルループに持っていきたい。

データ分析、仮設設定、モデルを構築し、サービスに適用して検証、そのフィードバックを受けてさらなる個人学習へ活かしたい。

そういった個人学習と組織学習の好循環を高速で回していきたいという思いがあったのだが、先述の通り機械学習系のエンジニアは少数であることに加えて、縦割りの強い組織であることからサービスインまでもっていくのにどれだけ時間がかかるのか分からなかった。

さらに、自部署内でできるものについてもベンダーさん頼りの部分があり、コアとなるモデルの構築もベンダーさんにお願いしている状況であった。

組織としてはエンジニアの増強を掲げてはいたのだが、昨今のエンジニア需要の高まりのため進捗は芳しくない。

1年前に、目標1年後2倍とされていたと記憶しているのだが、結果横ばいの状況である。

機械学習まわりの盛り上がり具合はこの2年で爆発的に高まってきており、今後の数年を今の環境で過ごすことは得策ではないと判断した。

 

2点目、これは父の仕事から影響を受けているのかなと自己分析しているのだが、社会的な課題となっているものを解決するということを生業にしていきたいと思っている。

ちょっと打算的な言い方をしてしまえば、社会に必要とされている仕事をしていれば食いっぱぐれることはない。

インパクトが大きく、かつ自分の特性に合っている業務内容であればあるほど評価は高くなる。

そのうえで、自身の知的好奇心と少しの承認欲求が満たされていれば満足なのである。

自分の夢は、宇宙に関する仕事をすることと死ぬときに感謝されながら死ぬ。というものなので、自己実現は死ぬときに達成されていれば良い。

 

最後に3点目、これは個人的な理由も混じってはいるのだが、私は九州出身で大学から東京、就職後もずっと東京だったので、東京以外できれば九州で働いてみたいと思っていた。

妻も九州出身であり、実家が近く子育ても安心だ。東京ですくすくと育てる自信があまりないというのもある。

仕事的な理由で言えば、昨今の福岡におけるITの盛り上がりもある。

IoTや機械学習のベンチャーがいくつも生まれており、LINEさんやZOZOさんメルさんといった大きなところもこぞって開発拠点を立ち上げている。

乗るしかない。

 

さて、前置きがだいぶ長くなってしまったが、そんなわけで超ホワイト企業であるところの現職を辞めることにしたのである。

上の方で現職をディスっているように受け取られる方もいるかもしれないが、音楽性の違いというだけで、同僚給与福利厚生に全く不満はない。

その一端をご紹介しておくと、

  1. Web系勉強会充実
  2. チャレンジする姿勢を評価
  3. エンジニア積極採用
  4. 残業代全支給
  5. 有給休暇はかなり自由に取得可能

 

1つ目、毎週小さめの勉強会、月1で大きめの勉強会が開催されている。

それぞれ自由参加で喋りたい人が喋る。

大きいほうにはピザやアルコールも出たりなんかする。

加えて言うと、親会社であるところの某Tech企業との技術交流も少なからずある。

 

2つ目、アーキテクチャやフレームワーク、言語は好きに選べる。

とは言え前提条件もあるしレビューのチェックも入る。

なので、社内的に未踏の部分であればあるほど自分の好きに出来る。

 

3つ目、辞める人間であり心苦しい部分もあるが超頑張っている。

さまざまなチャネルでアッピールが飛んでいるのできっと目にしている方も居ると思う。

積極採用するが妥協はしないというスタンスなので同僚となる人財のスキルの高さは間違いない。

 

4つ目、法的には普通のことなのだが、みなしを超えた分は全額出る。

なんなら1分単位で清算される。

もちろん、裁量労働制の場合はその範囲外であるがその場合も不満を持つような額にはならないはず。

 

5つ目、よっぽどでない限り申請が却下されることはない。

お盆などのシーズンを敢えてさけて取る。といった取り方もすんなり通る。

もちろん調整はいるが、誰かが休んでも回るような仕組みにしようという一体感を感じる。

消化率には個人差があるように思えるが、取りたくても取れないといった声は聞いたことがない。

 

以上、転職に踏み切った理由と、いかに現職場を愛しているかをまとめてみた。

残りの時間で、自分が確かにそこにいたという影をこっそり残していけるようにしたいと思う。