ConfluenceServerのトライアル環境を4秒で支度する話

タイトル詐欺である。申し訳ない。

だいたい20分くらいで用意できる感じである。

最近、Confluenceのサーババージョンを支度する機会があった。

あまり似た境遇の人もいないでしょうが「ニッチを見捨てない」をモットーに手順を残しておく。

 

公式を見てね。

で終わるのだが、あと20分以内に社内wikiを用意しないと8億円の商談に失敗してしまう、という奇特な新人がいらっしゃるかもしれないので、必要最小限の作業に絞って書く。

ニッチを決して見捨てないのだ。

 

準備しておくもの、

  • GCPアカウント
  • Atlassianアカウント

上記用意がない場合は20分で終わらないので商談は失敗してしまう。

力及ばず、すまない。

 

VMインスタンスの起動

GCPコンソールから、ConputeEngineへ移動しVMインスタンスを作成する。

マシンタイプは、n1-standard-1でもそこそこ動く。

ネットワークの設定はここでは不要。

Dockerインストール

VMにsshで接続して、下記コマンドを実行する。

$ curl https://get.docker.com | sh
$ sudo usermod -aG docker $USER
$ sudo systemctl start docker
$ sudo systemctl enable docker
$ docker --version

Dockerのバージョンが表示されればオーケー。

Dockerイメージをプル

DockerHubに、公式のイメージpullコマンドが記載してある。

https://hub.docker.com/r/atlassian/confluence-server

画面右側の中程に、Docker Pull Commandの記載があるので、そこのコマンドをまるっとコピーする。

コマンド実行。

$ sudo docker pull atlassian/confluence-server

こんな感じ。

Docker起動

公式ページに起動コマンドが書いてある。

https://bitbucket.org/atlassian-docker/docker-atlassian-confluence-server

画面を少しスクロールすると、Quick Startの段落があり、runコマンドが記載されているので、まるっとコピーする。

コマンド実行。

$ sudo docker run -v /data/your-confluence-home:/var/atlassian/application-data/confluence --name="confluence" -d -p 8090:8090 -p 8091:8091 atlassian/confluence-server

こんな感じ。

VPCネットワークの設定

Confluenceの接続ポートを開けるために、VMのネットワーク設定をする。

まず、GCPコンソールのVPCネットワークから、「ファイアウォールルールを作成」でルールの作成をする。

「名前」と「ターゲットタグ」には任意の文字列、「ソースIPの範囲」に 0.0.0.0/0 を入力する。

「指定したプロトコルとポート」で、tcp の 8090 と 8091 を設定して作成する。

次に、作成したファイアウォールルールをVMに適用する。

ComputeCloudの、VMリストからVMの詳細画面を開く。

編集のリンクがあるので、そこから編集画面へ。

ネットワークタグの項目に、先ほど作成したファイアウォールルールの「ターゲットタグ」を追加して設定を保存する。

これで、http://[VMのIP]:8090/ からConfluenceの初期設定画面を開くことができる。

トライアル版ライセンスの取得と初期設定

最初の画面で、言語の選択と、インストールの種類を聞かれるので、日本語とトライアル版を選択する。

ライセンスキー入力画面が表示されるので、画面中央あたりの「評価版ライセンスを取得してください」のリンクから飛ぶ。

Atlassianのライセンス取得画面が表示されるので、Confluenceのサーバー版を選択して、ライセンスの生成を実行する。

ライセンスを生成したら、設定画面へ戻ってライセンスをコピペする。

「次へ」を押すと、データベースのセットアップが始まる。

2、3分待つとセットアップが終わるので、改めて http://[VMのIP]:8090/ にアクセスする。

初期設定画面が表示されればオーケー。

おしまい

以上で、手順は終わり。

トライアル版はデータベースが内部に作られますが、本番以降したい時は外部データベースを用意する必要がある。

データの退避とリストアはできるみたいなので、心置きなくトライアルしよう。

フルスタックアクセラレーターになることを決意する話

転職して1ヶ月が経った。

やっぱり会社に入る前と入った後で、想定どおりな面と想定外の面、諸々ありますがそこは転職の世の常。

そこで何を学んでサバイブしていくかが大事だと、齢98になるじい様が言っていた。

  • イケてる職場環境
  • 幅広すぎる職務
  • 求められるのはアクセラレータ

 

働く環境というのはとても大事だと思う。

今お邪魔しているのは、福岡の天神にあるシェアオフィスのビルなのだが、

広いデスク、飲み放題のコーヒー(ビールもある)、全面ガラス貼の窓、とても心地良い。

フリーランスの方も入るコワーキングスペースもあるので、某紀尾井町のオフィスに雰囲気は似ている。

月曜日の朝は朝ごはんが無料で振舞われるのもポイントが高い。

こないだは三日月屋さんのクロワッサンだった。

www.mikadukiya.com

 

近くにあるAI関連ベンチャーのオフィスにも結構な頻度でお邪魔して仕事をしている。

こちらも開放感溢れるオフィスで個人スペースも広くとってあり居心地が良い。

弊社本社オフィスより3倍は良い。

職場環境としては、想定以上でかなり満足している。

開放・自由・刺激、クリエイトに必要な栄養がもらえている。

 

どういう業務に従事しているかというと、機械学習を活用した公共事業のシステム作りと、それを創り出す体制作りだ。

実は転職の際のオファータイトルは、システム開発とデータ分析だったので、それよりも想定外に幅広い役割が求められている。

クライアントの現場に出向いて顧客要求を聞き取ることもするし、開発中のシステムをリリースに向けて管理していくこともするし、これから必要となる人材の見極めもする。

物理モデルシミュレーションについては現在パートナー企業さんに丸ごとお願いしている状況だが、こちらにも少しずつ首を突っ込んでいきたいと思っている。

 

フルスタックエンジニアという言葉が一時期バズっていたと思う。

個人的にフルスタックとはなんぞやというのは、属する環境によって違ってくるので人のスキルを定義するのに向かない言葉だと思っている。

Linuxコマンド打ててApache入れられてログ見れてMySQL立ち上げられてクエリ叩けてPHP書ければオッケーの場合もあるわけだ。

そんなわけで、フルスタックという言葉はあんまり好きではないのだけど、玉虫色の良さを逆手にとって、フルスタックアクセラレータという言葉を作ってみた。

穴だらけのチームでも昨日より良い明日へ、チームで前に進むことを推進する役割。

勝つためにどんなボールでも取れるリベロみたいな人間に、私はなりたい。

テニスを始めた話

体を動かしたすぎて何故かテニススクールに体験レッスンを受けに行った結果、入会までしてしまった話をする。

  • テニスと自分
  • スクールに行ってみたわけ
  • テニス楽しかった

 

まず、テニスと自分の関係について語ろうと思う。

中学時代は卓球部で、もっと動きたいなーという落ち着きのなさで高校からはテニス部に入った。

入ったはいいが、1年半ほどで幽霊部員になりそのままフェードアウトした。

つまらなかった訳ではないのだけど、週1くらいが飽きないくらいでちょうどいいかな。と思うようになり、とはいえ部活は毎日やらなきゃならない苦行なので結局行かなくなった。

大学では体育の授業がありテニスを選択したのだが、講義が週1ペースだったので非常に心地よかった。

単位が取れたと同時にラケットを捨てたのでそこからは一切テニスをしていなかった。

 

じゃあなぜ今更戻ってきたのか。

話は変わるが、大学以来、私の趣味はダンスである。

福岡に来て1ヶ月、踊る場所を探してきた。

平日の結構遅い時間に練習会やってる社会人サークルはないか、とか土日で良さげなレッスンがないか。とか、まぁ探した。

結果、サークルは見つからないし良さげなレッスンは平日の夕方くらいだった。

週に1度、少なくとも隔週で1度は踊っていないと調子が出ない。

禁断症状でチャリンコを乗り回してしまう病を発症してしまった。

そんな悶々とした日々を過ごしていたところ、会社や取引先の人たちが最近テニスを始めたという話を聞いた。

近々、テニスコートを借りて一緒にやろうかという話になっていた。

気づいたら私も参加することになったので、せめてラリーを続けられるぐらいまでにはなっておきたいと思い、長すぎるブランクをちょっとでも埋めるべくスクールの門をくぐることにしたのである。

 

流石に10数年のブランクがあるので、入門的なコースで体験レッスンを予約した。

思い立ったが吉日で、その翌日に体験できないかお願いしたのだが電話の向こうでアジリティ溢れる調整をしていただいたようで枠にねじ込んでもらえた。

スクールに入って驚いたのが、スタッフがすごい丁寧、あと笑顔。

↓のエントリでも書いたが、福岡人は喋り好き、めちゃめちゃ話しかけてくる。 

blog.shujit.com

 先生は、大学生くらい?レッスンは私を含めて5名いたのだが、それぞれのレベルに合わせた球出しをしてくれる。

1to1の顧客対応。すごい。

私の場合、30分もするとだんだんと感覚が戻ってきていい具合な返球ができるようになってきたところで、前後左右に揺さぶるような球出しをしてくるようになった。

ドSに違いない。

 

そんな訳で、気持ち良い汗をかいたので気持ちよく入会申し込みにサインしてきた。

頑張って取引先の人にダッシュ波動球をお見舞いしたいと思う。

東京から福岡に移住して1週間たった話

1週目が終了したので、東京と大きく違うなと感じた点をまとめてみる。

  • ゴミ出しのルールが違う
  • 地下鉄が地味に高い
  • カフェとパン屋が多い
  • お話好きな人が多い
  • 湿度が高い
  • 飲み屋にハズレがない

 

ゴミ出しのルールが違う

まず、ゴミ袋は指定された物を購入する必要がある。

半透明のものであればなんでも良いとする東京都違い、きちんと唯一指定されたゴミ袋が存在する。

燃えるゴミ、燃えないゴミ、空き瓶ペットボトル用と3種類あり、用途とリットル数の違いで1枚当たりの値段が違う。

例えば、燃えるゴミ45リットルは45円となっている。

詳細は、福岡市 家庭ごみの出し方(ごみ出しルール)を参照してほしい。

上記の3種類は収集してくれるが、資源ごみは指定の集積所に直接持っていく必要がある。

区役所も集積所になっており、引越しの際に、不動産屋の方が区役所が近くて良いですね。と言っていたのだが、その意味がやっとわかった。

さらに、収集してくれる3種類のうち、燃えないゴミと空き瓶ペットボトルについても収集の頻度が低く、それぞれ月1回である。

 

地下鉄が地味に高い

市営地下鉄は、初乗り200円だがちょっと遠くなると260円になる。

東京ではメトロ沿線に住んでいたことがあるのだが、10キロ程度であれば200円圏内であったのが、福岡では5キロ程度で260円ほどになる。

バスが発達しているのだが、車社会であることもあり道路の混雑状況が読めないため、シビアな乗り換えがある、とか、予定の時間に間に合うようにいくためにある程度のバッファを見なければいけない。という感じなのでなかなか享受できていない。

結論としては、4キロ圏内であれば自転車最強となる。

 

カフェとパン屋が多い

チェーン店もそれなりにあるといえばあるが、なんと言っても個人or小規模のカフェやパン屋が多い。

その辺の小道沿いに評価の高い店がポンとあったりするので驚く。

味も雰囲気も非常に多様性に富んでいる。

福岡市民はその多様性を楽しんでいる節があり、自分の好みはどこだ。自分はそこよりここだ。みたいな会話を繰り広げている。

その結果、いくべき店が増えすぎて困る。

 

お話好きな人が多い

とにかく店員に話しかける客が多い。

常連さんでなくとも話しかけているし、なんなら他の客に話しかけている。

しかし不快な絡みではない。

家探しの時に同行してくれた不動産屋の方(40代男性)が、紹介物件の1階に入っている美容院の前でビラ配りしている店員さん(20代女性)にごく自然に世間話を仕掛けた時は陽キャか?と思ったが、どうやら標準らしいというのに最近気付いた。

 

湿度が高い

晴れの日は、東京はこの時期35%くらいまで落ちるが、福岡は40%くらいはある。

髪のセットは東京にいた時と変える必要がある人もいると思う。

肌にはとても優しい。

 

飲み屋にハズレがない

東京は絶対あたりの店にいけばハズレないしあたりの得点が高いが、福岡の場合は適当に入った店でもハズレない。

かと言って、高得点の店となると東京より多いというわけではなさそう。

福岡飯はうまい。というのはとにかくハズレがないからなのではないか説を提唱したい。

 

良いも悪いもまとめて、大きく違うなと感じた点をまとめてみた。

移住をご予定の方がいれば、参考にしていただけると心理的にスムーズに移住が完了すると思う。

人の夢を聞く話

人が働くモチベーションはなんだろな、というのは組織論を学んだことのある人なら間違いなく通る問いの一つだ。

マズローやハーズバーグなど昔の人たちの考え方から学ぶことでパワハラなど恐怖による支配がなぜ短期的な効果しかもたらさず持続性がないかを体系的に知ることができる。

それでもパワハラが無くならないのは、そもそもそう言った理論を学んだことがないか、思考回路がちょっと違っているか、その人自身が精神的に弱った状況におかれていて長期的な判断が出来ないかのどれかなのかな、と思う。

 

長期的で持続可能な効果を出すためには、メンバーのコミットメントを得ることが第一である。

私は、前々職で新規サービスの企画ディレクション兼開発リーダー兼技術営業という何でも屋的ロールに置かれていた。

専任は私だけで、ほかの方々は受託開発業務との兼務という形だった。

受託開発は金のなる木で新規サービスは問題児という扱いなので、当然兼務メンバーのコミットメントは受託開発に注がれてしまい得ることは難しかった。

明日の飯のタネが重要であることは明白で、これは個人の資質の話ではなく立場からくる違いである。

私の立場には新規サービス以外にコミットメントを注ぐための逃げ場が無かったというだけに過ぎない。

そんな中でコミットメントを得るために唯一効果的だったのは、その人の夢を聞くという行為だった。

その人が何を成したいかという、生きることの価値とでもいうのだろうか。

 

自分の思い描く夢が、当該活動の延長上にある。という確信を持っている時、その人のポテンシャルが十分に発揮されている状態になるのだと感じた。

そのため、マネジメントする人間には、その人の夢を聞き出すヒアリング力と業務のその先にその人の夢が来るように想像力を発揮する手助けをするサポート力が必要となる。

 

私は唯一の専任メンバーとしてほぼ全てのメンバーと対話することになり、人とは何か、人生で何を成したいのか、そんな話を事業開発そっちのけで夜遅くまで繰り広げることになった。

そんな中で思ったのが、マネジメントする人間こそが自分の夢を持っていなければいけないということだ。

夢を持たない、またはあやふやな夢しか持たない人間に、他人の夢の実現をサポートするのは難しい。

 

あなたの夢は何ですか、という話をすると

アーリーリタイアとか都内に一軒家とか、そう言うのは色々出てくるだろうが、そう言うものはよくよく深掘りしていくと目的ではなく手段であったりする。

真の目的であるところの夢、を語ると言うのは非常に恥ずかしい行為だ。

私も夢を面と向かって語るのは恥ずかしい。

しかし、まずは自分から語ることが重要であり、その夢も十分な思考の繰り返しにより生み出されていることが求められるのだと思う。

 

今のところ、私の中では、その人が生きて死ぬことに価値を持たせることができている状態を夢が実現している状態だと定義している。

その夢と、現実の業務とを結ぶ線を見つけることでコミットメントを得、モチベーションを高めることができる。

この考え方には一つ重大な弱点があって、自分の生に価値を持たせる必要を感じないとか価値を持たせたくない。と言う人からコミットメントを得ることはほぼ不可能だと断じてしまう点にある。

かと言って、他人に夢を持つことを強いるのは傲慢であると思っている。

考え方のバージョンアップではなくパラダイムシフトが必要だが、なかなか殻を破れないでいる。

六本木で九州の空気を吸う話

高校の時の同級生が、私が福岡に行く前にぜひ連れて行きたいと言っていたお店に連れて行ってくれた。

六本木駅の交差点からすぐの雑居ビルに入っている串焼き屋さんだった。

女将さんを中心に、九州出身者の人財ネットワークがゆるく形成されているような感じで同じ空気を吸って育ってきた人々が集まっているような雰囲気があった。

女将さんは鹿児島出身で旦那さんが福岡出身。

旦那さんは博多で同じように串焼きのお店を切り盛りしている、というかなりアクティブなご夫婦である。

 

同級生は、大手の某損保会社からこれまた大手の某携帯キャリアに出向しているというキワモノの経歴を持っている。

以前より、彼を含めW大の臨時講師件コンサルファーム所属の博士持ちや私と同じ大学卒のみかか系コンサルの同窓生4人で飲んだりしていた。

今回誘ってくれた彼と私はG検定持ちで、会えば必ず機械学習の話で盛り上がる。

 

彼は、理工系の学部を出て営業職で会社に入り、九州に赴任した経験もあり、また大学時代には同県出身者だけが入れる学生寮にいたため、人脈はかなりあるようだ。

なんでも、女将さんの息子さんと大学で同級生だったの事。

 

どちらかと言うと、私は雑談苦手で、業務の話でいけば自分一人でなんでもしたい、人の力を借りる=その人に迷惑をかける、という考えの人間なので、人との繋がりは広く浅く組み立てられない人間だ。

なので、彼のような人を見ると羨ましく思うのだが、その彼の人財レパートリーに入っていることが嬉しくもあったりする。

 

その日も、近況の話から始まり、昨今のAIバブルっぷりに危機感を覚える話をし、どうしたら鹿児島の経済発展に貢献できるかといったいつものおしゃべりコースを楽しんでいた。

カウンター席の真ん中あたりに並んで飲んでいたのだが、ちらちらと隣の席から人工知能のワードが聞こえてくるのが気になっていた頃、不意にそのグループから話しかけられた。

聞くと建築系の会社に勤める方々で、年は60前くらいだそうだ。

人工知能とは一見遠い業界にいるが、そういう業界で如何にその技術を活かすかという話題はホットなんだという。

声をかけてくださったのは、3名いたうちの1名が私たちと同じく鹿児島出身らしく、やはりこちらの話もチラチラ聞こえて気にしていたらしい。

 

そのあとは、ローカルトークをしたり、今度私が福岡に行くと言う話で色々助言を頂いたり、女将さんを交えて奥の席に同じ大学出身の誰々さんがいる、といった話でひとしきり盛り上がった。

ほんの少しの共通点があるだけで何故これほど繋がりを感じられるのか、と思った。

 

自分はもしかしたら、そういうほんの小さな共通点に価値を見出さないままここまで来てしまったのかも知れない。

もう少しこのお店に早く出会うことができたなら或いはもっと多くの人と出会えていたのではないかと考えるとこの空間から、東京から離れるというのを非常に寂しいと感じた。

福岡に行ったらできるだけ早く旦那さんのお店に行こうと思う。

 

地方創生のこれからの話

私は鹿児島が好きだ。

次いで福岡が好きだし、東京よりは全ての九州県を好きである自信がある。

好きであるという事と住みたいという事がイコールでないのが歯がゆい限りであるのだが。

 

  1. 地方は均質化している
  2. 物理的距離を超えたコミュニティの誕生を願う
  3. 福岡はマイクロ東京化しつつも土地の魅力を輝かせられるか

 

たまに鹿児島に帰るのだが、幹線道路沿いを走ると関東の郊外にいるのと変わらない風景が多くなったように思う。

ビックカメラ、マックスバリュ、イオンモールなど、帰ってきたんだっけと思うくらい故郷感がない。

これは出て行った人間のエゴなのだが、故郷の風景は故郷のままであって欲しいと思ってしまう。

おそらく、現地に住んでいる人にとっては、関東の都会並みのサービスが身近に味わえると言うのは喜ばしい事であって、故郷を捨てた人間にどうこう言われる筋合いはないのだと思う。

そもそも出て行った人間が上記のような思いであるというのは、全く知らないのかも知れない。

地方創生だ、ふるさと納税だ、と地域活性を善とする風潮は間違いなくある。

大資本が地方に来る事で雇用が生まれるので、それはそれで一つの解決策なのかな、と思いつつ、地場企業も地域らしさを活かして末永く続いて欲しい。などと、偉そうに、裏切り者のくせに、時々思ってしまう。

自己中甚だしいが、ただの劣化版東京には住みたく無いのだ。

 

東京に比べて劣っている事として、個人的に一番問題に思うのがコミュニティが小さいことである。

エンジニアはエンジニアとして群れたがるという性質を持っている。

群れたがらないエンジニアは、よほど自分に自信があるか、エンジニアをやめようとしているかのどっちかだ。

最新動向をキャッチアップするなら間違いなくいくつか違った分野のコミュニティに顔を出した方が良い。

比較の方法はちょっとアレかもしれないが、福岡でエンジニア求人を探した際、東京と比較して案件数は10分の1であった。

鹿児島だとそもそも機械学習エンジニアで求人は見つからない。レアポケモンよりひどい。

コミュニティの大きさがパラボラアンテナの大きさだとすると、東京にいる事で拾える情報の広さがダンチである。

よほどその地方でないといけない理由がない限り、東京の方が仕事しやすいからには、東京に住んだ方が捗る。すし詰め電車通勤と引き換えになるけども。

 

物理的に近くなきゃいけないという事でもなければ、昨今言われるテレワークのやり方が発達してくればもう少し地方に人口もばらけて行く後押しになる。

国もふるさと納税とかいう、金しか送り込まない施作をやめて、ふるさと就業として人財をテコで動かすガチ施作を実施してほしい。

大企業はシステム開発部門を関東圏に作ってはならん、くらいのインパクトあるやつを求む。

そうすれば、必要にかられて物理的な距離を超えたコミュニティが形成されていくことが期待できる。

 

半分冗談で書いているが、もしそうなった時、移住先にも東京にあったようなお店が身近にあって欲しいと思うのは普通のことで、地方都市のマイクロ東京化が加速するのは当然のことだ。

結局東京と同じとなれば、人の多いところに集まるのが人の性だとすると、その土地ならではの強みを持った企業の存在が人を集め留めるフックとなる。

近年、人口増加が芳しい福岡の行く末が地方都市の教科書となるのではないかと思う。